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★★★★☆4.07 ■唯一無二の料理を提案。シェフのおもてなしに身を委ねる、幸せなひとときを満喫 ■予算(夜):¥20,000~¥29,999 祇園 呂色 (祇園四条/フレンチ) - |
2017年京都・四条にオープン。
ほどなくしてミシュランガイド1ツ星を獲得した高級フレンチ料理店「祇園 呂色 (ぎおん ろいろ)」さんへ訪問しました。
お店は京阪祇園四条駅から徒歩約5分。
大通り沿いに面している井澤ビルの5階に入っています。
店内はカウンター席10席のみ。
洗練された無駄のないスタイリッシュな空間。木の温もりもあって、和モダンな雰囲気が漂っています。
落ち着いた照明とホスピタリティ溢れる接客で、最初は緊張していましたがすぐにリラックスできました♪
メニューはおまかせのみ。メニュー表には「感謝」「出逢い」など各料理をイメージした言葉が並べられています。こういう表現素敵ですよね♪
ランチ(10,000円)は12時から。ディナー(20,000円)は18時か19時かを選べ、どちらも完全予約制となっています。
今回はディナーでの利用。ペアリング(+5,000円)でお願いしました!
まずはウエルカムドリンクとしてドンペリニヨン2008で乾杯。
フルーティーで爽やかな風味。炭酸の泡が上品な感じですごく飲みやすい。
まず最初は「感謝」。
京都丹後の与謝野町の高級コシヒカリを使ったおせんべい。サフランの風味がプラスされています。
見た目以上に軽くてびっくり。塩気もほんのりで丁度良かった。
2皿目にして早くも驚愕の一品が。
ごぼうととうもろこしの野菜同士の出逢いをイメージした「出逢い」。
真ん中の白いのがごぼうの冷製スープ。周辺はとうもろこしの温かいスープ。
これが感動ものの美味しさ!
2種のスープを一度に口に入れると、冷たさと温かさが絶妙に織り合わさって絶品なんです!
しかもごぼうととうもろこしの旨味がそれぞれちゃんと感じられてすごかった、、
野菜のスープに合わせるのは「les ongles」という白ワイン。
はちみつのような優しい甘さ。主張はしすぎず、野菜スープの甘さをうまく引き出していました。
フォカッチャももちろん美味しい。塩加減が良いです。
じゃがいものケースの中に旬の野菜が詰まった一皿。華やかなで目でも楽しめます♪
中の野菜は無水調理しており、甘味・旨味が凝縮!味と香りが濃くてびっくりです!
下に敷かれたビーツとニンジンのペーストを付けて食べるとさらに豊かな味わいに変わりました。あとこれはクミンかな?スパイシーな風味も感じられて一口ごとに味の変化が楽しめました♪
これに合わせるのはオレンジワインの「ダリオ・プリンチッチ」。
少し甘めだけど後味はスッキリ。料理との相性が抜群で本当にすごいです。
「神秘」。
これと一緒に合わせる日本酒とのマリアージュが感動もの。今回のコースで一番驚愕した一皿です。
キャビアはスプーンいっぱいに盛られてインパクト大。
まずはそのまま一口。塩味は控えめで食べ進めやすい。
お次はたまごとウニのソースが入った殻にキャビアを入れて混ぜて頂くんですが、これが本当に絶品でした、、!
ウニの濃厚さにまろやかなたまごのソース、そこにキャビアの上品な塩味。素晴らしいの一言。
これだけでもすごいのに、日本酒「丹-ni-」に合わせるとさらに驚愕。
かなり甘めなんですが飲みやすく、これ単体でもゴクゴクいけちゃうほど。アルコール度数は低めでキャビアとの相性抜群。
一緒に口に含むとしばらく何も言葉が出なくなります。この余韻がたまらない。極上のひと時です。
大地のアスパラガス、海の黒鮑。
アスパラガスは太く、鮑も肉厚でどちらも食べ応え〇。アスパラガスは旨味の中に少しの苦みがアクセントに。大人な味わいです♪
グリーンのソースは貝の出汁とパセリを使ったオリジナル。大自然を一皿にぎゅっと閉じ込めた一皿。
合わせるのは白ワインの「シャサーニュ・モンラッシェ」。
果実の風味豊か。ちょっと酸味があるかな?こちらも上品な大人のお味。
谷崎潤一郎の随筆「陰翳礼讃」をイメージ。
光があたる「表」ではなく、「裏」こそが美意識・美学と称した随筆ですが、今回の場合だと先ほどの「黒鮑」は表で、こちらの「肝」は裏にあたります。
ストーリーまでこだわっていてすごいですね。
食感は茶わん蒸しのような感じで、肝の旨味が凝縮!苦みはほとんど無く、なめらかな舌触りに仕上がっていました。
メインは但馬牛。横には肉厚な大黒しめじとガーリックが添えられています。
大黒しめじは、かさの上にさらに細かくスライスしたしめじが乗っており、細部にまでこだわりが光ります。
但馬牛は肉質がとても柔らかく上品な味わい。一口食べると香ばしさが一番にやってきて、あとから旨味が広がっていきます。
シンプルながら卓越した技術によってなせる味。旨い。
赤のポムロールを合わせますが、あんまりガツンとした感じはなく、柔らかい風味と味。
肉本来の旨味を上手に引き出していました。
「結び」はそば。
七谷鴨を使った鴨のコンソメスープ。麺にはセモリナ粉を使用していて、まるでパスタのような食感になっていました。
モモ肉で取った上質な脂が入っていますが、肉そのものは入れていないというこだわりぶり。
鴨には相性の良いピノ・ノワールを。
お次は紫蘇のスイーツ。
ひと口食べると紫蘇の爽やかな酸味と風味がやってきて夏を感じさせます。
なめらなかアイス状とシャリシャリのシャーベット状の2種の異なる食感が楽しめるのも良かった♪
終盤に差し掛かり、さらに驚かされた「共鳴」。
宮崎産のマンゴーと海ぶどうという初めての組み合わせ。これがうまく「共鳴」しているんです…!
完熟マンゴーの甘さに海ぶどうの塩気が絶妙!口の中で織り合わさります。
さらに、横にそれられたフロマージュ・ブランも一緒に頂くともう至福のひと時♪
色んな味がミックスされているのに見事に調和していました。
ペアリングはデザートワインのソーテルヌ。
甘さと香りが強く、先ほどのフロマージュ・ブランと合わせて頂くと最高。
ここでハーブティー。
これまでに頂いた素晴らしい料理たちを思い返しながら頂きます。
「分かち合い」は〆のスイーツ。
本来であれば「分かち合い」の通りシェアするスイーツだったんですが、昨今の情勢もあり個別のお皿で提供。
フィナンシェは焼き立てで表面はサクサク、中はふわふわ♪
アーモンドショコラはブランデーと共に頂くと、一気にビターで大人な味わいになりました。
最後に、一番最初に見せてくれたメニュー表の答え合わせ。ちょっとしたサプライズ感があって素敵。
これにてお会計。
最初から最後のスイーツまでどの料理も驚きの連続。
料理はもちろん、器や料理に合わせるワインなどにもこだわり満載で本当にびっくりです!
特に個人的に感動したのは、キャビアと日本酒のマリアージュ。口の中に含んで完成される計算し尽された味わい。
料理ってこんなにも楽しく、奥が深いんだなと改めて感じさせられました。
お値段的にそう頻繁には行けないお店ですが、また行きたいと思います。久々に感動しました!
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